日本で遺品整理を続けていると当然の事ながら四季を感じます。
春夏秋冬と季節は常に回っているのですが、遺品整理をしているとその季節ごとに思う事があるのです。
それは今まで十数年間遺品整理をさせて頂いた中で、その季節ごとに思い出すその時の遺品整理の思い出です。
特に秋口は遺品整理のご依頼も多く、去年も一昨年もたくさんの遺品整理を行いました。
去年思い出すのは安芸郡府中町で大きな旧家を遺品整理した事、呉の山の上の車両が入る事のできない場所を手運びで遺品整理を行った事など、今でも鮮明に覚えています。
もちろんその現場ごとの風景も覚えているのですが、一番印象に残っているのは依頼者の方のお顔です。
最初お会いした時は悲しみと困惑が見られた表情をされており、とても助けが欲しい様子でした。
お困りごとを親身に聞き、遺品整理をご契約いただき作業を開始した時にはすごく嬉しそうな表情をされていたのを今でも思い出します。
そして作業中に差し入れいただいた飲み物を頂きながら談笑した事もいい思い出です。
色々な現場を行くとそれはひとつひとつ思い出になっているのです。
それを季節の変わりや、行く地域の先々で色々思い出すのです。
遺族の方は故人の方との思い出が家にたくさんあるとは思います。
しかし私達遺品整理をする側としてもその時々の場所が思い出となって残っているのです。
そうした思い出は季節と共に毎年やってきて、十年前の秋の遺品整理も今でも鮮明に思い出す事ができるのです。
今日も秋晴れの空を見ながら遺品整理現場に向かいます。